FC2ブログ
DSCN1068.jpg
人人ネットが岐阜の家の取材をしてくれました。事務局のY井さんと一緒に、訪問してきました。今日は、ご主人がちょっと遅い夏休みを取られていて、ご家族全員おそろいで、取材を受けていただくことができました。通り土間の吹き抜けが、大きな特徴なのですが、今年の夏は、さすがに暑かったようです。それでも、居間や食堂は、土間との間の障子を閉めれば、エアコンはじゅうぶんに効いているようです。

設計の時のお話しなど、ちょっと思い出しながら、取材を受けて、あっという間の1時間でした。回遊性のある間取りや、通り土間などは、遊びに来た子ども達がグルグル走り回って喜んでいるとか、家庭訪問に来られた先生が、中を見て驚いていたといった話もお聞きすることができました。

土間といえば、私が子どもの頃に住んでいた家にもありまして、作業をする場であったり、餅つきをする場所であったり、遊び場所であったりと、ホントに様々な用途で使っていたことを思いだしたのですが、岐阜の家でも、玄関ホールであり、子ども達の遊び場であり、物干しもできるといった具合で、いろいろな用途で使っておられるようでした。特に、物干しや布団干しなどは突然の雨も気にしなくていい、と、奥様には好評でした。

DSCN1064.jpg
また、先週末の武豊の家に引き続いて、「親子で作ろう ねん土の家 in手づくりタイル工房」で、作っていただいた作品をお届けすることができました。子ども達はちゃんと覚えていて、とても喜んでくれました。
DSCN1022.jpg
居間と、和室、そして土間空間。この角度から見ると、土間に面した建具の上部、欄間にガラスを入れた効果がお判り頂けると思います。南側の窓からはいる光を出来るだけ部屋の奥まで届くようにしたいと考えました。また、垂れ壁ではなくて、透明なガラスとしたことで、重く感じさせない効果も期待できます。

DSCN1023.jpg
和室です。天井はスギ板を張っています。といっても、和室でよく使われている幅広のものではなく、巾12センチほどの材料です。当初は節有り程度で考えていて、施主のW山さんにもそのように説明し、了承をいただいていたのですが、材料を納入する材木屋さんが、せっかくの和室なんだから、といって、きれいな無地の材料を入れてくれました。これはこれで、やはり、きれいです。畳の縁は、桃色というか、薄紫というか、おとなしい色なのですが、おもてのい草とのコンビネーションがとても自然な感じで、私は気に入っています。

写真では、障子を開けていますが、閉めた状態でも、欄間からの光のおかげで、閉塞感を感じることはありません。

DSCN1025.jpg
土間から、和室を通して、居間を見ています。今回、建具上の垂れ壁は、出来るだけ欄間にして、ガラスを入れているのですが、その効果もあってか、この角度から見ると、透けた感じがしますでしょうか?
DSCN1019.jpg
居間です。床は徳島産のスギ板で、壁はモイスです。天井照明は、シームレスランプとダウンライトをモイスで作った照明ボックス内に納めています。テレビの右側にはパソコンデスクを造り付けました。家事コーナーにもなります。この部屋には、電気式の床暖房をしつらえてあります。ここで使用したスギ板は今まで何度となく使ってきましたが、床暖房を仕込んだのはこれが初めてです。そのため慎重な検討を行いました。床暖房で、通常使われる60度の温水ですと、スギは暴れてしまいます。いつも床暖房ではお世話になっているタフさんに相談して、比較的低温で、温水よりもより細かな温度制御が可能となる、電気式を選択しました。

DSCN1021.jpg
居間から、土間を見ています。こうしてみると、土間を庭代わりとして考えたことが判っていただけますでしょうか?写真には、施主のW山さんのお嬢ちゃんにも登場してもらいました。ちっちゃな木のかたまりで出来た、とてもステキなスツールは、このお嬢ちゃんのお気に入りだそうです。土間の床も、居間とは15センチの段差しかありませんので、このような小さなお子さんでも大丈夫です。
DSCN1014.jpg
ダイニングから、居間と和室を望んでいます。階段や土間と、居間との繋がりがお判り頂けると思います。冬場は、南面の窓から差し込む陽差しが、土間越しに居間の奥まで届きます。

和室と居間は、一体的に使えるように建具は引き込み式としています。撮影のために外しているわけではありません。この建具はシナベニヤで作られています。右側に見えている建具と同じです。

一方で、土間との間の建具は、光を取り入れるために障子としています。ここの建具は、天井までの高さにした方がスッキリするという意見もあるかと思います。障子を閉めた状態でも、一部に透明な部分があった方が閉塞感が緩和さるということ、それから、天井までの障子は長い目で見ると狂いが生じやすいということから、敢えて欄間を取ることにしました。そして、ほかの建具でも同様に欄間を取ってみました。可能な部分ではガラスを引き違いにしていますので、夏場は風の通り道としても使っていただけるようになっています。

居間の照明は、建築工事で照明ボックスを造り、その中にシームレスランプとダウンライトを仕込んであります。照明計画は、ライティングパートナーズの加藤さんにお願いしています。

DSCN1016.jpg
ダイニングとキッチンです。右側のシナベニヤの扉は食品庫です。幅は90センチありますので、収納力があります。左側に見えているのは造り付けのデスクとシェルフです。家事コーナーの延長といったところでしょうか。ダイニングテーブルは施主のW山さんのセレクトです。あちこち家具のお店廻りをされたと伺っています。

照明は、居間と同じく照明ボックスを作って、ダウンライトを仕込んであります。光の方向を変えられるユニバーサルタイプの照明器具を選定していますので、ダイニングテーブルの配置が換わった場合でも対応できます。
DSCN1012.jpg
土間から居間を見ています。土間と、居間の床はレベル差を150ミリに設定しています。これは、小さな子どもは勿論、老人や足腰が弱い人にとっても上がりやすい高さ設定です。居間の床は徳島産のスギ材「こもれび」の30ミリ厚を使用しています。居間に続く和室は、家族の寝室です。昼間は、居間と連続させるため、仕切りの建具は引き込み式となっています。子ども達は、居間から和室、そして土間へと、グルグル走り回っています。

土間と部屋を仕切る建具には、ガラスの欄間を設けています。明かり取りでもあり、風抜きのためでもあります。また、こうすることにより、基本的には垂れ壁が無くなります。建具と壁をはっきり分けることで、スッキリした空間になると思っています。

居間と土間空間は、障子によって仕切ることができるようになっています。その際、ちょっとした、ホールのような溜まりを設けています。居間の手前60センチほどの空間がそうです。ここの床には、節のない無地の材料を張っています。家1軒分の床材のには、数枚このような無地の板が含まれてきます。

DSCN1013.jpg
間仕切りの障子を閉めた状態です。この障子は、玄関のクローゼットの背面に収納できるように戸袋を設けています。真夏や真冬、一時的に湿ることはあると思いますが、中間期には、むしろ開け放した開放感を大切にしたいと考えました。障子を閉めた状態でも、空間が閉塞的にならないように溜まりを設けたわけですが、それによって、土間空間が、まっすぐつながるというわけではなく、ちょっと蛇行しながら、奥へ延びています。向こうには何があるのだろう?という期待が膨らむ、そんな空間になっています。

写真で見ていただくとよく判ると思うのですが、ガラスの欄間を設けたことにより、障子を閉めた状態の閉塞感が、少し和らいでいると思います。冬期になると、陽差しが傾いてきますので、障子に太陽光があたると、光は拡散して部屋の奥まで明るく感じるようになります。それも面白い使い方ですが、むしろ冬場は、陽差しを直接奥まで届かせて、暖を取った方が良いかもしれませんね。