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私はスギの床で暮らして、もう12年ほどになります。私が独立した頃に今住んでいる空間を自分で設計したのですが、そこには三河さんのスギ材を25ミリ厚に加工した板を使用しています。床は勿論、棚やテーブル、クローゼットのドアなど、造作材はすべてスギを使いました。そのときに、ほぼ同じ材料を名古屋事務所の床にも張りました。

スギを選んだ主な理由としては、足場板にも使用される安価な材料である、ということもありますが、その柔らかさのおかげで脚にやさしい、ということの方が大きかったと記憶しています。

ただし、スギは乾燥材が少ないため、収縮や反りといったアバレが出やすいといった側面も持ち合わせています。それから、柔らかさの代償としてキズがつきやすいということも、考慮しなければなりませんね。

当時は、乾燥に関しては、材木屋の協力もあり、屋外で野積み乾燥させる期間を4ヶ月ほど取りました。それでも、張った後は収縮が見られました。

スギの床で暮らしてみると、人に優しい材料であることを実感します。柔らかさのおかげで、スリッパ無しでも足が痛くなるようなことはありません。また、冬場でも、あまり冷たさを感じません。これは、例えばナラなどの堅木の床材と比べると、顕著に判ります。また、オスモカラーなどのオイルを塗っているのですが、皮膜をつくらないため、スギ自身は呼吸をし続けています。夏場に汗ばんだ裸足で歩いても、足裏の湿気を吸い取ってくれるのか、サラサラと気持ちが良いのです。勿論、室内の余分な湿気も吸ってくれます。直に座っても、大丈夫だし、時には寝ころんだりもします。夏などは、ちょっとひんやりしていて気持ちが良いですよ。小さな子どもが転んでも、柔らかいので安心です。

キズについては、当初から判っていたことなので、あまり気にないようにしています。25ミリもあると、キズが付いても材料の持つ力強さがあって、みすぼらしくは見えません。飼い猫のミロが爪研ぎに使うのにはちょっと辟易しましたが、敷物で隠してしまうと、あまり爪研ぎをしなくなりました。

スギの床で実際に暮らしてみて判ったことですが、スギの色について。スギの中心部の赤身は赤くて、周辺部のシラタは白っぽいのですが、5年も経つ頃には赤身の部分は色がだんだん薄くなり、シラタは陽に焼けて色が濃くなって、赤白の差がほとんど無くなりました。

スギ材は、中心部分の赤身は水に強い性質があり、色もきれいなため一般的に高価です。一方のシラタは周辺部でクサリにも弱く安価なんですね。で、赤身と白太が混じった板材を、我々は源平材と呼んで、赤身ばかりの板材よりも安価なため、予算がないときにはよく使います。確かに最初は、赤白の差が目立ちますが、数年で目立たなくなりますよ、とご説明すると、多くの場合はそれで納得されます。




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